ワーカホリックとは?仕事中毒のデメリットやなりやすい人の特徴や対策を紹介
作成日:2021/4/6
最終更新日:2023/12/4
ワーカホリックという言葉を聞いたことはありますか?
ワーカホリックに陥った結果、心身に不調をきたす従業員のケアは、企業が解決すべき重要な問題のうちの1つとして挙げられます。
今回は、ワーカホリックとはどういう症状か、ワーカホリックになってしまう人の特徴や引き起こされる問題、対処法などについて紹介します。
ワーカホリックとは
ワーカホリック(workaholic)は、「work(仕事)」と「alcoholic(アルコール中毒)」を組み合わせて作られた造語で、簡単に説明すると、自身の健康やプライベート、趣味、家庭といった事柄よりも、一番に仕事を遂行することだけ考えて働き続けている「仕事中毒」の状態のことです。
一見、仕事熱心で意欲が高い人と思う方もいるかもしれませんが、働き続けることによって心身の不調を招く恐れがあるため、注意すべき状態です。
そのため、ワーカホリックに関する問題は早急に解決する必要があります。
ワーカホリックになってしまう人の特徴
ワーカホリックには、以下のような特徴の方が陥りやすいと考えられます。
1.業務量が多く、目の前のやるべきことが溜まっている
業務量が極端に多く、毎日残業をしてもタスクを消化仕切れずに、休日にも仕事を行なっているような状態は、ワーカホリックに陥ってしまいます。
仕事以外の時間も仕事のことが頭から離れず、この状態が長く続いてしまうと、心身ともに疲労してしまいます。
2.自分の健康よりも仕事を優先する
ワーカホリックの人は自分の食事や睡眠時間を削ってでも仕事をすることに執着します。
予算や目標を達成するためや、社内で表彰されるために、とにかく仕事だけ頑張りたいという人に多い傾向にあります。
そのため、毎日のように始業時間前や終業時間後に働いたり、休憩を取らずに働いている人はワーカホリックである可能性が高いです。
3.仕事以外に趣味がない
ワーカホリックである人は、仕事以外に趣味を持っていないという人もいます。
自分にとって趣味は、無益なものでしかないと考え、趣味に時間を充てるぐらいなら生産性が高い仕事をしたいと思うことも、ワーカホリックの特徴として挙げられます。
4.仕事に対する責任感が強い
仕事に対する責任感が強い方は、ワーカホリックになりやすいです。
例えば、
- 自分が休んでしまうと業務が滞ってしまう
- 業務が滞ることによって、売り上げが下がってしまうかもしれない
といった強迫観念にかられてしまい、自分の責任を果たすために休日でも働くことにより労働時間が増え、徐々にワーカホリックに陥っていきます。
5.自分に自信がない
自分に自信がない人もワーカホリックになりやすいです。
「自分は仕事ができないから、他の人よりもっと働かなければならない」というような自己肯定感の低さから、労働時間を増やしてしまい、ワーカホリックに陥ってしまうこともあります。
ワーカホリックが引き起こす問題
ワーカホリックによって、労働時間が通常よりも長くなったり、他のことに時間を充てられないといったことが発生します。
ここでは労働時間が増えてしまうことによって、どのような弊害が発生するのかを紹介します。
1.家族や友人とのコミュニケーションが希薄になる
労働時間が長くなることで、プライベートに割ける時間が減ります。
プライベートの時間が少なくなると、自然と家族や友人とコミュニケーションの機会はなくなり、どんどん人間関係が希薄になります。
これは個人によって差はありますが、大きなデメリットであると言えるでしょう。
家族や友人とのコミュニケーションが仕事の息抜きの役割を果たしていたと感じる方にとって、そのような場が失われることにより、モチベーションを維持することができなくなるかもしれません。
2.心身の不調を招く恐れがある
休日も働くほど労働時間が増えることは、睡眠や休息時間が減るため、心身の不調を招く可能性が高くなります。
心臓疾患やうつ病といった病気にかかったり、食欲不振や吐き気、頭痛などの症状が出る可能性があります。
ワーカホリックへの対処法
仕事面だけでなく、生活面においても大きな影響を与えるワーカホリック。
ワーカホリックになっている場合は早急に働き方を改善する必要があります。
ここでは従業員がワーカホリックになることを未然に防ぐ対策について紹介します。
1.業務量や業務の偏りについて調査し、整備する
まずは、ワーカホリックに陥る原因の1つである、労働時間が長期化している原因を調査しましょう。
基本的に
- 業務量が非常に多い
- 求められている業務が本人のレベルから、難易度が高い
などのことが考えられますので、直属の上長の人に、業務量や業務の内容を元に、チームでの分担などを見直してもらいましょう。
2.心身の健康を大事にしてもらう文化を浸透させる
従業員の方に長く活躍してもらうためには、適度な休息は絶対に必要です。
- 業務時間を軽減し、労働時間を短縮してもらう
- 管理職から積極的に有給を消化し、チームで休みやすい雰囲気を作る
- 個人の心身の健康状態を定期的に診断し、必要に応じてフォローを行う
といったように、全社的な改善を行うとともに、個人の方へのフォローも合わせて行いましょう。
3.オンオフを切り替える
ワーカホリックへの対処法として、オンオフを切り替えることは重要ですが、最近はテレワークの影響で仕事のオンオフの区別がつきづらくなっているといった声もきかれます。
個人の対策としては、切り替えのため外に出るといったことが挙げられますが、企業側の対策としては
- メールやチャットでの連絡を行っていい時間にルールを設ける
- 休憩時間がきちんととられているか把握する
といったことが挙げられます。
ワーカホリック対処法実施後の効果検証は組織サーベイツールの活用がおすすめ
ワーカホリック改善に向けて対策をしても、効果が現れなければ意味がありません。
対策実施後は定期的に効果検証を行う必要があります。
効果検証を行う手段の1つとして組織サーベイツールの活用がオススメです。
組織サーベイツールとは、企業が自社の離職対策や働きやすい組織作り、モチベーションを向上させることを目的に、組織における現状や理想像、またそのギャップから問題点を可視化し、適切な施策を選定するための調査するアンケートツールを指します。
組織サーベイツールを活用することによって、従業員の職場や労働環境に対する率直な意見を集めることができます。
ワーカホリックに関する意見を集めるのであれば、「休日にもかかわらず働いていないか」、「プライベートと仕事を両立できているか」というような質問を設けてみましょう。
もし、ネガティブな意見や回答が多く集まれば、早急に改善策を実施しましょう。
結果として、ワーカホリックに関する問題を解決するだけでなく、従業員の理想とする働き方を提案できることにも繋がります。